2009年9月20日 毎日新聞

◇長時間のゲーム控えて/勉強、読書は30センチ離す/度数合った眼鏡を使う

 テレビゲームやパソコン、携帯電話が低年齢層にも広がるにつれて、近視の低年齢化も着実に進んでいる。子どもの近眼を予防するため、親はどのようなことに気を付ければいいのか。【中西拓司】

 文部科学省の08年度学校保健統計調査によると、裸眼の視力が1・0未満の子どもの割合は、小学生が29・9%で4年前に比べ4・3ポイント増、中学生が52・6%で同4・9ポイント増だった。幼稚園児はというと、28・9%で全体に対する構成比で小学生とほぼ並び、増加率は8・1ポイントで最も高くなっている。

 東京医科歯科大学大学院の大野京子准教授は「近視の発症には遺伝的な要因もあり、予防は難しい」としながらも、(1)テレビゲームなどの使用はできるだけ控える(2)読書や勉強の際には机から30センチほど目を離す(3)度数の合った眼鏡を使う--などを予防策として挙げる。なかでも、近視のリスクを高める恐れがあるのは、長時間にわたり、ゲーム機の画面などを見続けることだという。

 眼鏡についての誤解も近視を進行させる恐れがある。

 「子どもの時に眼鏡をかけると近視が一層進む」というのがその一つだ。近視が進行しているのに子どもに眼鏡をかけさせない親もいるが、大野准教授は「適切な時期に適切な眼鏡を使わないと、かえって近視を進行させる恐れがある。さらに、眼精疲労の原因になったり、斜視などさまざまな病気を引き起こす原因になりうる」と警告する。

 度数の合った眼鏡を使うため、体の成長が止まるまでは年に1回、レンズを作り直すつもりでいた方がいいという。度数の強い「過矯正」の眼鏡を使用した結果、さらに目が悪くなるケースもある。大野准教授は「小売店で直接眼鏡を作る人もいるが、眼科専門医の処方せんに基づいて眼鏡を作ってほしい。『最もよく見えて、最も度数が弱いレンズ』を選ぶのが近視の眼鏡を処方するポイント」と話す。

 眼科医で正しい度数を測定するためには、目が疲れている学校帰りなどは避け、午前中の早い時間に検査を受けるのが望ましいという。目が疲れていると、一時的に視力が衰える「仮性近視」の状態になっていることもあるからだ。

 近視の矯正には眼鏡とともにコンタクトレンズも有効だが、大野准教授は「眼鏡に比べて管理が難しいので、使用はおおむね中学1年生以降」と話している。

2009年8月26日7時56分配信  産経新聞

■オフィスワークの3人に1人症状

 目の乾きや痛みなど、慢性的な目の不快感に悩まされる「ドライアイ」。パソコンや携帯電話の使用、エアコンによる乾燥などから、その症状を訴える人が増えている。オフィスで働く人の3人に1人がかかるとされる「ドライアイ」の原因と対処法をまとめた。(中曽根聖子) 

 ◆アイメークも一因

 ドライアイは涙の量が減ったり、涙の質が変化したりすることで目の表面が乾きやすくなり、角膜に障害が起こる慢性疾患。目が乾くだけでなく、疲れ、痛み、充血などの不快な症状が続くのが特徴だ。

 ドライアイ外来を開設する吉野眼科クリニック(東京都台東区)の吉野健一院長は「エアコンによる乾燥や長時間のパソコン作業などでドライアイの症状を訴える患者は年々増えている。全国で推定800万人以上といわれています」。

 実際、京都府立医科大の横井則彦准教授らの調査で、オフィスで働く人の3人に1人がドライアイと診断された。パソコンや携帯電話の画面を見つめることで、通常1分間に20回程度とされるまばたきの回数が半分以下に減り、涙が蒸発しやすくなるからだ。

 このほか、コンタクトレンズによる目の乾燥、ストレスや加齢による涙の分泌量の減少なども挙げられる。

 最近、目元を強調する流行のアイメークが女性患者増加の一因との指摘もある。まつげの生え際には、目の表面に油層を形成して涙の蒸発を防ぐ分泌腺「マイボーム腺」がある。吉野院長は「まぶたの縁にアイラインやアイシャドーを塗るとマイボーム腺がふさがれ、その働きが弱くなる」と説明する。 

 ◆まばたきを増やす

 ドライアイ対策として日常生活でできることは、パソコン作業をする際は1時間に10分程度の休憩を取る▽意識してまばたきの回数を増やす▽パソコンのモニターを目の位置より下に置く-といった習慣を心掛けたい。

 また、部屋に加湿器を置いて乾燥を防いだり、エアコンの風が直接当たらない位置に座ったりするなどの工夫も大切だ。

 症状が軽い場合に市販の目薬で水分を補う人もいるが、イワサキ眼科医院(大阪市)の岩崎直樹院長は、刺激の強いメントールや、目に傷をつける恐れのある防腐剤が含まれていない目薬をすすめる。「目薬を1日に6回以上差すような状態なら、角膜の傷が炎症を起こしている可能性もあるので注意が必要」と話す。

 「目がショボショボする」「重い」「充血する」などドライアイが眼精疲労の症状とよく似ているため、勘違いする人も少なくない。

 吉野院長は「ドライアイが進行すると、角膜に付いた傷から細菌が感染しやすくなったり視力低下につながったりする恐れもある。目薬で症状が改善すれば問題ないが、不快な症状が長引くようなら早めに専門医を受診して」と呼びかける。

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 ■コンタクトの7割「乾き」

 ジョンソン・エンド・ジョンソン(東京都千代田区)が使い捨てコンタクトレンズ利用者に実施した調査(男女計500人)によると、約7割の人が「目の乾き」を感じていた。

 コンタクトレンズ装用中に感じる症状(複数回答)のトップは「目の乾き」(68・4%)。次いで、「目の疲れ」(53・4%)、「目のかすみ」(36%)、「目のかゆみ」(32%)など。乾きを感じる状況は「パソコンを使っているとき」が75%と最多で、「エアコンの効いた部屋にいるとき」(44%)、「疲れを感じている」(34・6%)が続いた。

 

2009年8月11日11時16分配信 毎日新聞  

 東京都中央区の「銀座眼科」(閉鎖)で視力回復のためのレーシック手術を受け、角膜炎などに感染した患者らが、溝口朝雄元院長(47)を警視庁に告訴した事件で警視庁は11日、中央区の溝口元院長の自宅など数カ所を業務上過失傷害容疑で家宅捜索した。カルテなどの資料を押収し、診療内容や衛生管理の状況について詳しく調べる。

 告訴したのは08年10月から今年1月までに手術を受けた患者12人。告訴状などによると、レーザーで角膜を削り、角膜の屈折具合を調整して視力を矯正するレーシック手術を受けた後、角膜炎や角膜かいようを発症したという。

 患者らは、銀座眼科が手術器具の消毒や滅菌をせず、衛生管理を怠ったことが原因との疑いがあると主張。同眼科では07年7月、手術を受けた患者が感染性角膜炎になり、この患者が08年4月、民事訴訟のための証拠保全を行った。患者らは、溝口元院長が遅くとも同月中には感染を認識したにもかかわらず、その後も衛生管理を見直さず感染被害を発生させたと指摘している。

 同眼科で手術を受け、角膜炎などを発症した患者50人は今年7月、溝口元院長らに慰謝料など計約1億3300万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴している。